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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2010/06/10 (Thu)
訪問者様、拍手をぽちりと押して頂いた方々、ありがとう!
妖精の飼い方シリーズ第三話、シャーリー出演の
カレン×妖精ライです。
お話は、続きからになります。


妖精の飼い方、その三

 

しげきぶつはあげてはいけません


カレンは、家と学校とを行き来する中で、多少の面倒ごとはあったけれど、小さなライと一緒に暮らすことがもはや当たり前となっていた。

 学園内にいるときは、ほとんどカレンの傍か、ライの存在を知るメンバーのみ集う生徒会室の中にいる。

 下手に見つかって騒ぎにならないよう会長が快く承諾してくれてるのだけども、何よりもこの小さな妖精を可愛がってると周りの反応を見ればわかることだった。


「可愛い」



 ちょこんとテーブルに座ったまま、一枚のクッキーを食べてるライが映り、カレンは眉を寄せてシャーリーに顔を向ける。


「シャーリー、あなたが原因だったのね」

「えっ、何が?」

「最近、ライがあまり食べなくなったから、あなたが間食を与えてたからだったのねって事」


 そう話しながら空いた隣の席へと腰を下ろして、カレンはライを見る。
 人の指では摘まめるほどのクッキーもライが持てば、大きなものに見える。
 虫の食べかけのようにかけたクッキーを持ったままもごもごと小さな口を動かし、カレンを上目遣いで見ていた。
 虫と誤解されたり、アーサーに追い回されることもなく過ごすようになったし、可愛いのは認めるけれど、その身体に似合った食欲しかない為、与えすぎると夕食まで持たなくなるのだ。
 人の形をしているだけで成長するのかはカレンにもわからないままで、ルルーシュ達も単独で調べてもらったものの何の情報も得られておらず、らいの存在は未だ妖精の定位置となってる。

 テーブルに置かれたティーカップとお皿に並べられたクッキーへと視線を向けたカレンに気づいて、


「えっ、ああ、これはその」

「一人で食べてたんでしょ?」

「あはは。差し入れで貰ったんだけどついおいしくて」

「で、どうしてライが食べてるの?」


 頬を指先で掻いて、眉を下げたシャーリーは困った笑みのまま口を開いた。


「だって、欲しいような瞳でじーっと見てるから」

「それは言い訳でしょ。ライも食べ物を貰ったからといって、ほいほい食べないの。今日はそれぐらいにしときなさいよ」


 カレンは言いながら、手振りでクッキーを指し、バツと手で作る。
 ライは母親と認識しているせいか、特にカレンの言葉にはよく反応しているようで、若干首を傾げたものの食べてはいけないというのは通じたらしく、頷いていた。
 それを傍でシャーリーは、ライとカレンを交互に見つめる視線に気づいてか、カレンのほうから振り返る。


「何?」

「えっ? あ、うん。カレン母親が板についてきたなぁって」

「そんなわけないでしょ!」

「でもカレン。最初はお母さんって呼ばれることに抵抗してたけど、今はまんざらじゃないんだよね?。ライを見てるときのカレン優しく笑うもん。ライだってこんなに懐いているし」

「それは、私じゃなくても」


 この小さな妖精をつけてきてから、カレンは勿論だが皆も自然と構うようになって来ているのは誰の目に見ても明らかなことだったが、シャーリーは違うというように首を横に振った。


「ううん。カレンといるときの方がライはリラックスしてる感じがする。何ていうか、血は繋がってなくても二人を見てると親子みたいに仲がいいんだなって。時々羨ましいなって思うくらいだもん」


 素直な感想にカレンは照れ隠しのようにライを見つめるが、頬は少しだけ赤くなっていた。


「私は母親になった覚えはないわよ」

「うん。わかってるよ。でも本当に嫌だったら、私達とライが会うこともなかったし、此処まで世話をしないと思うよ」


 テーブルから小さな足音が聞こえ、下を見るとライがカレンの傍に近寄っていた。


「お母さん」


 まんざら嫌でもなかったのは、こんなにも懐くライに愛着が芽生えたのもあるけど、初めて会ったときから既視感がぬぐえきれてないからかもしれないと不思議とそう感じるのだ。


「ん、何?」


 ライの柔らかな雰囲気によるものか幾分かカレンの声のトーンが、和やかになる。
 差し出した一枚のクッキーを、ライがカレンに手渡す。


「私にくれるの?」


 瞬きを繰り返すように訊ねると、こくりと頷いて微笑むライに、カレンは御腹がすいているわけではなかったけれど、


「ありがとう」


 ライへとお礼の言葉を告げて受け取った。
 しかし、じーと上目遣いで見つめる円らな銀の瞳は、何かを言ってるわけではないのだが、強請っている様に見えてしまい、カレンは心で葛藤した後小さく吐息を漏らす。


「・・・じゃあ、少しだけね」


 クッキーを四つに割った内の一つを、ライは受け取るのだが、食べては駄目だと注意を受けてるのもあってか、視線で訊ねてくるのに、気づいたカレンが付け足すように口にする。


「食べてもいいけど、今日は、それで最後よ」


 ぴくっとライの頭にあるネコ耳が反応するように尻尾もぴんと立って、そこからぱぁっと花の咲くように、目を見開いたまま頬を高揚させ、本当にうれしそうにクッキーを両手に持ったまま小さくお辞儀を返す。
 それだけの事で可愛くて頬が緩みそうになった。 ついあげたくなるっと言ったシャーリーの言葉の意味を少しだけ理解する。
 それを知ってか、にっこりと笑みを浮かべたシャーリーがカレンの顔を覗き込むようにして、


「ほら、カレンだって根負けしちゃうでしょ?」


 私もそんな調子だよと苦笑するシャーリーの横で、カレンは自分も言った手前気まずそうに、クッキーを頬張るライへと視線を落す。
 おいしそうに食べてるせいか、少しだけ小腹がすいてきたような感覚を覚える。
 
 お嬢様ではない素のカレンが垣間見えたような、優しい笑顔となっていることに本人は気づいてはいなかった。


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