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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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web拍手にあるのは、女体化ライ小説(絵含む)・現在6種類。女性化ライ・番外 スザク篇話追加


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(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
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主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★2010/01/25 (Mon)
アンケート結果による
ジノ×ライです。
お話は、続きからになります。

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「待て」ができない


昼休み、中庭にて食事中の人を発見。
 それが眉目秀麗なその姿が一人歩きで噂となりて気になる先輩というのもあってか、ジノは悪戯に口端を引き上げるように笑みを宿して、なるべく気配を殺し近づいていく。
 誘うように僅かに揺れた柔らかな髪に、目を細めるようにしてジノは手を伸ばして抱きついた。

 
「あ、あれ?」


 寸でのところでライの白く細い手に遮られ、後ろから抱きしめることは叶わなかった。
 そこでやっと、見透かされたような銀の瞳が肩越しに振り返る。


「何をやってるんだ」


 僅かに呆れを含んだ物言いであるが、無表情は変わらず
抱きしめようとした体勢のまま固まったジノへと向けられる。
 振り返ることなく遮ったライには、警戒心を緩んだ様子もなく息をついたジノは諦めた様子で、ライの隣へと腰掛けた。
 今日は、購買部のお弁当だけらしく、スザクと同じように学生と軍との間を行き来してさぞ体力を使うだろうに、華奢な身体にあって小食なのか、ジノから見てもそれで足りるのかという量だった。


「君は、」

「ジノ、でいいよ」

 
 にっこりと人懐っこく笑うジノを一瞥して、


「・・・ジノ、昼食はもう済んだのか?」

「いや、食べているなら今頃食堂にいるはずだろ」


 笑顔を浮かべたままあっさりと返され、ライは溜息をつく。


「それなら、何故此処にいるんだ。食欲の無いようには見えないし、食堂が混んでいるというなら話は変わるが、それでも待つなり購買で済ますなりの対策はあるだろう」


 しかし、ジノはライに答える前に、意識と共に視線ははライの持つ弁当へと向けられていた。


「ライの食べてる弁当美味そうだな。丁度御腹もすいてきたところだし一つ分けてくださいよ」


 と好意を寄せる女子なら思わず頷きそうな笑顔を向けてくるのだけど、男であるライに通じるわけでもなく、呆れを含んだ視線が向けられた。


「僕の話を聞いていたのか?」

「ああ。昼食をとりに行く途中で、先輩を見かけたものでつい話しかけてみたくなったんですよ」

「話したいことがあるなら、食事を済ませてからでも可能だろう」

「ライが待っててくれるなら、そうするよ」

「? 何故僕が待たなければならない」

「食事は一緒にした方が、おいしいじゃないですか」

「僕と食べなくても味は変わらないぞ。それに、食事を誰かと摂るにしても、同伴したい子達ならあそこにいる。誘うならあの子達にしてはどうだ」


 ライの指し示した視線の先に、こちらを伺っている複数の女性の姿を、ジノも確認する。
 ジノとて、後をついて来ていることを知らなかったわけではなかったのだが、それに気にすることもなくライは続けて言った。
 

「さっきから君を待ってるぞ」

「もしかして、ライが先ほど気配を消した俺に気づいたのは、あの子達の視線のせいか?」

「それもあるが、僕の後に、ジノが此処へきたときにはあの子達の気配が複数あった。なので、あれは僕ではなく君に用があるというのは明確だ。気づいているなら声をかけてやったらどうなんだ」

「・・・ミレイの言うとおりだな。他人の好意には敏くても自分に関すると驚くほどに鈍い」


 視線を外したジノがぼそりと口にした言葉に、ライが顔を向ける。


「ん、何か言ったか?」

「いえ、それよりも」


 ライの弁当から手早くおかずを奪い取ったジノは、自分の口に放り込み味わった上で飲み込んでから口を開く。


「ライは料理も得意って聞いたけど、今度俺にも一つ作ってくれないか」

「何故僕に頼む。そう言うことは女の子に頼むのが一般だろう」

「俺が食べたいのは、ライの作る弁当だけなんだけどな」

「僕に限らなくても弁当を作れるものは探せば他にも幾らでもいるだろ?」


 そこで引き下がるつもりはないらしく、尚言い募るようにジノが、


「生徒会の皆が、ライの手料理を一度は口にしてるって聞いてどんなものかと気になってるのに、俺だけのけものにするんですか?」

「アーニャもいるだろ」


 ライの手料理を食べていないのは、アーニャも同じであるとジノだけではないことはわかってはいた。
 だからこそ、ジノは言葉を変えて、


「じゃあ、アーニャを含めてなら作ってくれるのか?」

「それは、アーニャの意見も聞かないことには」

「アーニャなら、俺と同じにライの手料理なら喜ぶと思うけどな」


 ナナリーと扱いは違うにしても、アーニャを気にかけてることはジノも知っていた。 
 何か言うたびに言いくるめられそうな気がして、根負けしたのかライは小さく溜息をこぼすと、


「他にも美味い料理を作る者はいくらでもいるだろうに、わざわざ男の手料理に興味を持つとは、君も物好きだな」

「好奇心には勝てませんからね」

「・・・僕の覚えてる範囲の品で構わないのなら」

「ははっ、引き受けてくれるのか?」

「・・・ああ、予てから生徒会の中で僕やスザクの必要な穴で君に助けられている面もあるから、感謝はしている。それだけで君のためではない。しかし、作るとしても今はすぐには答えられそうもないのだが、君の食べたいものや塩梅などあるなら前もって聞いておくにこしたことはないが、あまり期待はするな」


 甘えられると弱いわけではないが、それでも押されると弱い部分を持つライの優しさに触れ、ジノは愉悦を浮かべ思わず抱きついた。


「ライ」

「っ!? 待て、まだ食事」


 抱きつかれた反動で膝に置いたままの弁当を落としそうになるのをライは片手で捉えて、何とか食い止め息をつくと微苦笑をこぼした。
 お弁当を渡す機会を窺っていた女子生徒達は、ライに声をかける勇気も、またジノが戻ってくる様子もないことにそれぞれ落胆してその場を去っていく女子と、入り込めない雰囲気に何やら思い浮かべて頬を染めてその光景に魅入ってる女子以外見物人はいなかったのだった。



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