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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
たとえば君と
図書館で真剣に本を読んでいるライの姿を、スザクが見つけた。黙っていると、白く綺麗な顔がより人形のようで、声をかけづらいのか、遠くでちらちらとライを見つめる視線はあるけど、その視線に気づくこともなく、本に集中している。
知り合いだから、普通に声もかけれるけれど、全く初対面だったら、やっぱりあそこで遠巻きに見てる人達のように自分もそうなるのだろかと、芽生えた考えを吹っ切るように首を振って、ライに近づいた。
「また、何か調べもの?」
ライの肩に手を置いたスザクがそう声をかけると、
「スザク!」
「ライ、声を大きいよ。皆見てるし」
周囲の視線にも気づいた黙ったライだったが、ライの視線が向いたことで逸らされた視線に気づいているのかわからないが、それよりも
「何を読んでたんだい」
「日本の歴史についてだ」
ライの、彼の周りは距離が開いたように誰もいない。それほど近寄りがたいせいかそれとも、思わず緊張してしまうくらい綺麗なせいかはわからないけど、どちらも当てはまるような気がする。
スザクは空いた席の中で近くにあったライの隣の椅子を、ひくようにして、椅子に腰掛けるままに訊ねると、
「歴史について?」
「ああ、僕の血に半分日本人が入っている。ハーフであるとミレイさんから聞いたことは話しているな」
「うん」
「此処に来てから、少しは君からも聞いていたけれど、血の事がわかってから、より興味を持ったというべきか、知りたくなったんだ。それで」
「そうなんだ。でも、日本人の事が知りたいなら、身近な人に聞いたほうが参考になるんじゃないかな?」
笑いかけるスザクに、ライが問いかけるように視線を向けると、
「身近な人?」
「そうだよ。君の目の前にいる人とかね」
「スザク」
「小さかった頃の事とかで、覚えてる範囲になるけど、それでも答えられる範囲なら僕でも教えられると思うんだ」
「・・・・」
思案するように無言となった銀の瞳をスザクが一瞥すると、その視線に気づいているのか、ライが口を開いた。
「本は歴史の記述程度の知識しか載ってはいないから、直接誰かから聞いた話も必要なことかもしれない。それが記憶の手掛かりに繋がるかはともかくとして、参考なまでに話を聞いてもいいか?」
「うん。それじゃあ、何から話せばいい?」
図書館で声を潜めるような小さな声で、語り合う美少年二人の姿に遠くからちらちらと向けてくる視線は幾つか。二人はそれらの視線に視線を向けることなく、会話を楽しんだ。といっても、スザクの話をライが聞いているだけのものだったが、それでもライと初対面であったときのような警戒心は前ほどになく、こんな風に語り合えるようにまでスザクにとっては嬉しい変化だった。
[留め]