コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
★ カテゴリー
カテゴリー別に分かれていて、下に表示されるようになっています。
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2010/02/23 (Tue)
君と共有する時間の価値
公園のベンチで一人、遠くを見ていたライの視線を辿ると、子供達の遊ぶ光景が見られるのだが、彼が見ているのはもっと別なもののように感じられた。
人目を引く容姿だけど、ライの持つ雰囲気のせいか遠めに見るだけで声をかけようとするものはなかった。
けれども、それを見ていた女性、モニカ・クルシェフスキーは躊躇なくライの元へと近づいていく。
「こんにちは」
挨拶の言葉に顔をあげると、長い金髪を風に揺らして目が合うと、青い瞳で微笑むモニカの姿を確認する。
「モニカよ。貴方とはノネットの紹介で知り合ったのだけど、この顔と名前にどこか見覚えはないかしら」
誰だろうと言いたげに見つめ返すライに、モニカは胸に手を添えるようにして自己紹介した。
「・・・・モニカさん」
にっこりと頷いたモニカだったが、ライがモニカだと気づけなかったのは、私服だったからで、
「私服ということは、休暇ですか?」
「ええ、あなたも制服ではないけど、学校はお休みなのかしら」
話しながらライの隣へと腰を下ろす。
初めて会ったときは穏やかでのんびりとした大人しい人かと思っていたが、話してみるとノネットとは違う意味の親しみ感を持った女性だった。
「・・・生徒ではありますけれど、それだけではないので」
呟くようにライは銀の瞳を伏せる。
その時、さわさわと葉を揺らす風が吹いて、前髪がライの表情を隠してしまう。
一瞬見たその表情は、思わずドキリと鼓動を高めるほどに憂いを含めた儚いもので、ノネットや他の騎士達が思わず構いたくなる理由を、モニカは一つ理解してしまった。
「そういえば、記憶を探していると聞いたけれど、特派で調べた以外に何か情報は得られたのかしら」
「誰からそれを?」
「ノネットがね・・・、貴方のことを気にしてるみたいだから、それが珍しくて少し聞いてみたのよ」
愛想よくにっこりと微笑んだモニカに、ライは一瞥しただけで、
「目新しい情報は多々ありますけれど、自分に関する事は特派で得たぐらいでしょうか」
どこかはぐらかすような物言いであったが、本当に特派で得た情報以外、記憶に関係することは見つかってないように思えた。
仮に、ライが何を隠していたとしても、誰に干渉できるだろうか。
モニカでさえ、そこに踏み入れるまでの事はしなかったけれど、ノネットは何処まで彼の事を知っているのかがふと気になった。
此処最近、何やら考え事をしているノネットに、モニカが気になったのは事実だったが、聞き出したのはジノだった。
モニカもその話に入ってから、ライの事を知ったのだけど、ノネットの様子から見ると気にしてるのはライの事を心配しているのもあるのだが、モニカには直感というかそこに他の感情があるような気がしてならなかった。
例えば、恋してるような気持ちが言葉の影に見えてしまったのは、モニカ自身もその気持ちに気づいてしまったからだった。
戦闘以外でノネットが人の名前を出すのは限られるのだが、最近になって出始めた゛ライ゛という名前の年若い少年。
少しだけ腕試しもあってか、それ以上にその存在が気にかけてるらしく冗談半分でナイトオブラウンズで入れられないものかと口にこぼすほどにノネットは、その少年、ライのことが気に入ってることはモニカにもわかることだった。
軍の中でも畏怖と尊敬の念で何かと話題に出る人物をモニカも気にしていたことがあって、声をかけたのは始まりだった。
「貴方は、自分の正体が誰なのか不安はあるかもしれない。けど、私達はノネットの縁によりこうして出会えたのも意味があるのなら、貴方の記憶喪失にも何か意味が隠れているのかもしれないわね」
記憶喪失という面は、正体不明で人により警戒心を抱かせるものであるというのは、ライも感じ取っていることだと言葉からその寂しさが伝わり、モニカは励ますように優しく言った。
感情の起伏は少ないがいい子だぞッと嬉しそうに言っていたノネットの言葉通り、確かに冷静であまり愛想よく笑うことがない故冷たい印象を受けるが、それでも性格は真面目で不器用なだけだと言うのは話していてその理由が理解はできた。
「縁、ですか?」
瞬きをするようにモニカへと顔を向けたライは、そういう考えもあるのかと、不思議そうな顔をした。
「ええ、そうよ。貴方が軍に所属していて、私が貴方の噂を耳にしたとしても、こうして話すこともあったのかさえ不透明だったけれど、ノネットとの出会いにより、貴方に会う機会が少しだけ変化してでもまわって来たのだとしたら、縁と呼んでも可笑しくはないんじゃないかしら」
あまり表情に変化のないライのちょっとした表情は貴重なもので、ライの新しい表情を見つけモニカは嬉しそうに目を細める。
こうして、ノネットを口実に話しかけているけれど、本当に話したいのは、ライだからと気づいたのはいつからだろうか。
いつからか、こんなにも気になりだし、ライの事をよく知りたいと言う欲が芽生え始めたのは、いつからだろうか。
話をしている間、ノネットの名前を口にするときのライの表情は、モニカには横顔だったけれど 自然と笑みを宿す口元と目は誰を想って笑っているのかが一目瞭然で、普段はそっけないくらい表情も硬く人を寄せ付けないのに、そんなライに笑みを浮かべさせる人になりたいと、モニカはノネットに少しだけ嫉妬をした。
けれど、恨んでも自分とは違うから、自分なりのやり方でライと関わるしかないことにも気づく。
「これから、私に少しだけお時間頂けるかしら。この後に用事がないのならの話だけど」
「?。問題はありませんが、何かあるのですか?」
そうっと言って、ベンチから立ち上がったモニカは、両手を後ろへと回して、ライへと顔を向けるように腰を曲げると、
「租界に、騎士達だけの知る、隠れたお店があるというのを聞いて、休日がてら私もそこに足を運んでみようかと思って、良ければ貴方もいかが」
「僕が一緒でいいのですか?」
せっかくの休日に仕事の関係でもなく自分を連れていいのか、お洒落に着飾っているところを見ると、この後待ち合わせの相手が他にいるのではないのかッと意味合いを含めたライの問いかけに、
「ええ、私も一人は寂しいと思ってたところだから。多分今なら、ノネットもそこに来ていると思うから」
何故ノネットの名前を出すのか、何故自分が誘われるのかと物言いだけに見つめるライの表情に迷いが見えて、貴族らしい強引さでモニカは微笑むと、
「立ち止まる暇があるのなら、少しだけ気分転換しませんか?」
ライの手を取るように差し出した。
まるで、ついておいでと言ってるように。
差し出される手とにっこりと微笑むモニカの顔とを見比べてから、そっとモニカの手に自分の手を重ねた。
男にしては細く長い指が触れて、少し肌寒い季節に冷えてしまったその白い手を温めるように握り返すと、立ち上がったライとの身長さもあって、モニカのほうが見上げる。
前髪からのぞいた銀の瞳は何処までも澄んだ色をしていて、見つめたままでいると気持ちと共に吸い込まれそうだと思い、打ち消すように口を開いた。
「行きましょうか」
並ぶように歩いて、ライから離れそうな気配に気づいて
そっとモニカから手を離した。
本当は、まだ名残惜しくて触れていたかったけれど、もっと親しくなってそれこそ、恋人同士になれるまではお預けなのかもと、考えてしまった自分にモニカはクスクスッと口の前に手を運び、小さくこぼすように笑う。
歩きながら、ふと、視線で問いかけるように見つめるライに、なんでもないというように別の話を始めた。
背中越しに風に吹かれた葉が流れるように散って、青空の太陽が照らした木々の間から光がこぼれる並木道を肩を並べて歩く二人。
午後の風景の中でそれはあった。
[留め]
公園のベンチで一人、遠くを見ていたライの視線を辿ると、子供達の遊ぶ光景が見られるのだが、彼が見ているのはもっと別なもののように感じられた。
人目を引く容姿だけど、ライの持つ雰囲気のせいか遠めに見るだけで声をかけようとするものはなかった。
けれども、それを見ていた女性、モニカ・クルシェフスキーは躊躇なくライの元へと近づいていく。
「こんにちは」
挨拶の言葉に顔をあげると、長い金髪を風に揺らして目が合うと、青い瞳で微笑むモニカの姿を確認する。
「モニカよ。貴方とはノネットの紹介で知り合ったのだけど、この顔と名前にどこか見覚えはないかしら」
誰だろうと言いたげに見つめ返すライに、モニカは胸に手を添えるようにして自己紹介した。
「・・・・モニカさん」
にっこりと頷いたモニカだったが、ライがモニカだと気づけなかったのは、私服だったからで、
「私服ということは、休暇ですか?」
「ええ、あなたも制服ではないけど、学校はお休みなのかしら」
話しながらライの隣へと腰を下ろす。
初めて会ったときは穏やかでのんびりとした大人しい人かと思っていたが、話してみるとノネットとは違う意味の親しみ感を持った女性だった。
「・・・生徒ではありますけれど、それだけではないので」
呟くようにライは銀の瞳を伏せる。
その時、さわさわと葉を揺らす風が吹いて、前髪がライの表情を隠してしまう。
一瞬見たその表情は、思わずドキリと鼓動を高めるほどに憂いを含めた儚いもので、ノネットや他の騎士達が思わず構いたくなる理由を、モニカは一つ理解してしまった。
「そういえば、記憶を探していると聞いたけれど、特派で調べた以外に何か情報は得られたのかしら」
「誰からそれを?」
「ノネットがね・・・、貴方のことを気にしてるみたいだから、それが珍しくて少し聞いてみたのよ」
愛想よくにっこりと微笑んだモニカに、ライは一瞥しただけで、
「目新しい情報は多々ありますけれど、自分に関する事は特派で得たぐらいでしょうか」
どこかはぐらかすような物言いであったが、本当に特派で得た情報以外、記憶に関係することは見つかってないように思えた。
仮に、ライが何を隠していたとしても、誰に干渉できるだろうか。
モニカでさえ、そこに踏み入れるまでの事はしなかったけれど、ノネットは何処まで彼の事を知っているのかがふと気になった。
此処最近、何やら考え事をしているノネットに、モニカが気になったのは事実だったが、聞き出したのはジノだった。
モニカもその話に入ってから、ライの事を知ったのだけど、ノネットの様子から見ると気にしてるのはライの事を心配しているのもあるのだが、モニカには直感というかそこに他の感情があるような気がしてならなかった。
例えば、恋してるような気持ちが言葉の影に見えてしまったのは、モニカ自身もその気持ちに気づいてしまったからだった。
戦闘以外でノネットが人の名前を出すのは限られるのだが、最近になって出始めた゛ライ゛という名前の年若い少年。
少しだけ腕試しもあってか、それ以上にその存在が気にかけてるらしく冗談半分でナイトオブラウンズで入れられないものかと口にこぼすほどにノネットは、その少年、ライのことが気に入ってることはモニカにもわかることだった。
軍の中でも畏怖と尊敬の念で何かと話題に出る人物をモニカも気にしていたことがあって、声をかけたのは始まりだった。
「貴方は、自分の正体が誰なのか不安はあるかもしれない。けど、私達はノネットの縁によりこうして出会えたのも意味があるのなら、貴方の記憶喪失にも何か意味が隠れているのかもしれないわね」
記憶喪失という面は、正体不明で人により警戒心を抱かせるものであるというのは、ライも感じ取っていることだと言葉からその寂しさが伝わり、モニカは励ますように優しく言った。
感情の起伏は少ないがいい子だぞッと嬉しそうに言っていたノネットの言葉通り、確かに冷静であまり愛想よく笑うことがない故冷たい印象を受けるが、それでも性格は真面目で不器用なだけだと言うのは話していてその理由が理解はできた。
「縁、ですか?」
瞬きをするようにモニカへと顔を向けたライは、そういう考えもあるのかと、不思議そうな顔をした。
「ええ、そうよ。貴方が軍に所属していて、私が貴方の噂を耳にしたとしても、こうして話すこともあったのかさえ不透明だったけれど、ノネットとの出会いにより、貴方に会う機会が少しだけ変化してでもまわって来たのだとしたら、縁と呼んでも可笑しくはないんじゃないかしら」
あまり表情に変化のないライのちょっとした表情は貴重なもので、ライの新しい表情を見つけモニカは嬉しそうに目を細める。
こうして、ノネットを口実に話しかけているけれど、本当に話したいのは、ライだからと気づいたのはいつからだろうか。
いつからか、こんなにも気になりだし、ライの事をよく知りたいと言う欲が芽生え始めたのは、いつからだろうか。
話をしている間、ノネットの名前を口にするときのライの表情は、モニカには横顔だったけれど 自然と笑みを宿す口元と目は誰を想って笑っているのかが一目瞭然で、普段はそっけないくらい表情も硬く人を寄せ付けないのに、そんなライに笑みを浮かべさせる人になりたいと、モニカはノネットに少しだけ嫉妬をした。
けれど、恨んでも自分とは違うから、自分なりのやり方でライと関わるしかないことにも気づく。
「これから、私に少しだけお時間頂けるかしら。この後に用事がないのならの話だけど」
「?。問題はありませんが、何かあるのですか?」
そうっと言って、ベンチから立ち上がったモニカは、両手を後ろへと回して、ライへと顔を向けるように腰を曲げると、
「租界に、騎士達だけの知る、隠れたお店があるというのを聞いて、休日がてら私もそこに足を運んでみようかと思って、良ければ貴方もいかが」
「僕が一緒でいいのですか?」
せっかくの休日に仕事の関係でもなく自分を連れていいのか、お洒落に着飾っているところを見ると、この後待ち合わせの相手が他にいるのではないのかッと意味合いを含めたライの問いかけに、
「ええ、私も一人は寂しいと思ってたところだから。多分今なら、ノネットもそこに来ていると思うから」
何故ノネットの名前を出すのか、何故自分が誘われるのかと物言いだけに見つめるライの表情に迷いが見えて、貴族らしい強引さでモニカは微笑むと、
「立ち止まる暇があるのなら、少しだけ気分転換しませんか?」
ライの手を取るように差し出した。
まるで、ついておいでと言ってるように。
差し出される手とにっこりと微笑むモニカの顔とを見比べてから、そっとモニカの手に自分の手を重ねた。
男にしては細く長い指が触れて、少し肌寒い季節に冷えてしまったその白い手を温めるように握り返すと、立ち上がったライとの身長さもあって、モニカのほうが見上げる。
前髪からのぞいた銀の瞳は何処までも澄んだ色をしていて、見つめたままでいると気持ちと共に吸い込まれそうだと思い、打ち消すように口を開いた。
「行きましょうか」
並ぶように歩いて、ライから離れそうな気配に気づいて
そっとモニカから手を離した。
本当は、まだ名残惜しくて触れていたかったけれど、もっと親しくなってそれこそ、恋人同士になれるまではお預けなのかもと、考えてしまった自分にモニカはクスクスッと口の前に手を運び、小さくこぼすように笑う。
歩きながら、ふと、視線で問いかけるように見つめるライに、なんでもないというように別の話を始めた。
背中越しに風に吹かれた葉が流れるように散って、青空の太陽が照らした木々の間から光がこぼれる並木道を肩を並べて歩く二人。
午後の風景の中でそれはあった。
[留め]
PR
この記事にコメントする