コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
★ カテゴリー
カテゴリー別に分かれていて、下に表示されるようになっています。
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
----LC----- ライ関連
----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2010/02/22 (Mon)
にゃあにゃあにゃあ
目を開くと雲が浮かぶ青空が銀の瞳に映っていた。
緑の匂いに顔を横へと向けると、草の上に読みかけと思しき広げられた本が視界に入り、寝そべる前の記憶を、ライは呼び起こす。
今日は昨日よりも幾分か温かく、中庭へとやってきたライは、久しぶりに読書をして時間をつぶしていたのだが、疲れもあってか知らない間に眠っていたことを思い出す。
普段なら緊張に緩むことはないのに、今日はどういうわけか人の気配や足音に起きることなく静かに寝ていたように思う。
空には二羽の小鳥が戯れるように羽ばたいて行った。
戦場とはかけ離れた平穏が存在しているようだったが、此処でぼんやりとするわけでもなくライは起き上がった。
多少違和感を覚えながら。
体調が悪いわけでなく、寧ろいつもより体が軽く感じたのだ。それに、鼻に感じる匂いも視界も十分に睡眠をとったせいか、鮮明に感じた。
ライが中庭から校舎へと戻る途中、
「迷い猫かしら・・・」
声と共にカレンの人影が背後から、いつもより大きくライにも映り、振りぬく間もなくその腕に抱かれる。
「野良猫?、にしては毛並みがいいわよね」
そう言って、カレンはライの身体を撫でるのだ。
体の違和感、そして何より自分を抱き上げるカレンが大きく、距離も近いことにようやく自らに起こった事態を思い知る。
光沢感のある柔らかな体毛、肉球のついた足、ピーンと伸ばした髭に、獣の耳と揺れる長い尻尾。
自分は何故か、猫になっているのだと。
猫(ライ)は、眠りにつくまでの自分の行動を思い返すのだが、いつもと何も変わらず、へんな薬も拾い食いをした記憶もなく。
無意識にギアスで猫(ライ)に見えるようにしているとしても、カレンにそのギアスをかける理由もなければ、身長差がありすぎるにも可笑しい。
先ほどは見落としてしまったが、捕まる手をよくよく見れば髪色と同じ体毛があり、まさしく動物と呼べる形で意識しなくても勝手に動く尻尾があり、挙句、カレンと呼びかけの声も普段と違う声で、ニャーと出る始末。
どう考えても今の自分は猫そのものだった。
猫(ライ)を連れたカレンは、校舎に入ることもなくベンチに腰掛けていた。
ライと知らないからか、カレンの見せる表情は気丈に振舞うまでも、猫をかぶるままでもなく、自然な笑みを浮かべて抱き上げたままのライの肉球を触っていた。
お気に入りらしいのだが、ふにふにと柔らかな肉球にカレンの手が触れると妙にこしょぶったい。
「ニャー?(カレン?)」
「もうちょっとだけ、ね」
何がそこまで夢中にさせるのか、猫(ライ)の鳴き声という名の呼びかけも虚しく響いても、カレンは肉球を触ることをやめない。
猫(ライ)が本気で嫌ならば、抵抗したり引っ搔いたり噛み付いたりと出来ることもあったろうに、それが出来ないのはカレンの触れる手が優しく、学園にいるときの気を張ったものはなく穏やかな表情で見つめているからだろう。
どうしたものかと思案している猫(ライ)のところに、スザクの声が耳に入ってきた。
「あれ、カレンじゃないか」
ドキリと肩を跳ねたのは、カレンのほうで、みられた気恥ずかしさに頬を染めて、機械的な動きで顔を向けると、やはり、そこにスザクがいた。
だが、スザクはカレンではなく、猫(ライ)のほうへと視線を止めたまま、
「その猫は、君の・・・」
飼い猫かと続けようとしたスザクの言葉を遮るかのように、ベンチから立ち上がったカレンは、猫(ライ)をベンチの上におろすと、
「わ、私のじゃないわよ!。勝手に学園に紛れ込んでたみたいだから! それで」
慌てた様子で言い募るカレンに、察して違和感を覚えることもなく、猫(ライ)へと視線をとめたままのスザクがベントのほうに歩み寄る。
ゆっくりと伸ばされたスザクの手に、怯えも威嚇もなく、素直に身を預けた猫(ライ)に、スザクは、感動を覚えた。
スザクが猫が好きだというのは知ってはいたが、アーサーに限ったわけではないことが、その表情を見て猫(ライ)にもわかった。
猫が好きなのに関わらず、今まで、猫に引っ搔かれるわ、飼い猫のアーサーには噛みつかれるわ、しかなかったのに、今やっと、その運命から遠ざかった瞬間に出会えたのだと、スザクは感涙していた。
「えっと・・・、私先に行くわね?」
猫(ライ)と二人の世界を作り始めているスザクに、さっきの事をみられたわけではないとほっとしたカレンは、その場を立ち去った。
みたことのない笑顔で撫でるだけに飽き足らず、猫(ライ)の頭に、顔を摺り寄せるスザクに、ライは困惑する。
男として嬉しい状況ではないのだが、今までなかったことに嬉しさをかみ締めてるスザクをどう扱っていいのかわからず、好きにさせていた。
「ニャー・・・(どうするか・・・)」
スザクの腕の中で、自らの起きた問題に溜息のように悲しい鳴き声が猫(ライ)の口からこぼれていた。
やはり、人間の言葉ではないため、スザクに伝わる訳でもないまま時間だけが流れていった。
終わり
にゃあにゃあにゃあ
目を開くと雲が浮かぶ青空が銀の瞳に映っていた。
緑の匂いに顔を横へと向けると、草の上に読みかけと思しき広げられた本が視界に入り、寝そべる前の記憶を、ライは呼び起こす。
今日は昨日よりも幾分か温かく、中庭へとやってきたライは、久しぶりに読書をして時間をつぶしていたのだが、疲れもあってか知らない間に眠っていたことを思い出す。
普段なら緊張に緩むことはないのに、今日はどういうわけか人の気配や足音に起きることなく静かに寝ていたように思う。
空には二羽の小鳥が戯れるように羽ばたいて行った。
戦場とはかけ離れた平穏が存在しているようだったが、此処でぼんやりとするわけでもなくライは起き上がった。
多少違和感を覚えながら。
体調が悪いわけでなく、寧ろいつもより体が軽く感じたのだ。それに、鼻に感じる匂いも視界も十分に睡眠をとったせいか、鮮明に感じた。
ライが中庭から校舎へと戻る途中、
「迷い猫かしら・・・」
声と共にカレンの人影が背後から、いつもより大きくライにも映り、振りぬく間もなくその腕に抱かれる。
「野良猫?、にしては毛並みがいいわよね」
そう言って、カレンはライの身体を撫でるのだ。
体の違和感、そして何より自分を抱き上げるカレンが大きく、距離も近いことにようやく自らに起こった事態を思い知る。
光沢感のある柔らかな体毛、肉球のついた足、ピーンと伸ばした髭に、獣の耳と揺れる長い尻尾。
自分は何故か、猫になっているのだと。
猫(ライ)は、眠りにつくまでの自分の行動を思い返すのだが、いつもと何も変わらず、へんな薬も拾い食いをした記憶もなく。
無意識にギアスで猫(ライ)に見えるようにしているとしても、カレンにそのギアスをかける理由もなければ、身長差がありすぎるにも可笑しい。
先ほどは見落としてしまったが、捕まる手をよくよく見れば髪色と同じ体毛があり、まさしく動物と呼べる形で意識しなくても勝手に動く尻尾があり、挙句、カレンと呼びかけの声も普段と違う声で、ニャーと出る始末。
どう考えても今の自分は猫そのものだった。
猫(ライ)を連れたカレンは、校舎に入ることもなくベンチに腰掛けていた。
ライと知らないからか、カレンの見せる表情は気丈に振舞うまでも、猫をかぶるままでもなく、自然な笑みを浮かべて抱き上げたままのライの肉球を触っていた。
お気に入りらしいのだが、ふにふにと柔らかな肉球にカレンの手が触れると妙にこしょぶったい。
「ニャー?(カレン?)」
「もうちょっとだけ、ね」
何がそこまで夢中にさせるのか、猫(ライ)の鳴き声という名の呼びかけも虚しく響いても、カレンは肉球を触ることをやめない。
猫(ライ)が本気で嫌ならば、抵抗したり引っ搔いたり噛み付いたりと出来ることもあったろうに、それが出来ないのはカレンの触れる手が優しく、学園にいるときの気を張ったものはなく穏やかな表情で見つめているからだろう。
どうしたものかと思案している猫(ライ)のところに、スザクの声が耳に入ってきた。
「あれ、カレンじゃないか」
ドキリと肩を跳ねたのは、カレンのほうで、みられた気恥ずかしさに頬を染めて、機械的な動きで顔を向けると、やはり、そこにスザクがいた。
だが、スザクはカレンではなく、猫(ライ)のほうへと視線を止めたまま、
「その猫は、君の・・・」
飼い猫かと続けようとしたスザクの言葉を遮るかのように、ベンチから立ち上がったカレンは、猫(ライ)をベンチの上におろすと、
「わ、私のじゃないわよ!。勝手に学園に紛れ込んでたみたいだから! それで」
慌てた様子で言い募るカレンに、察して違和感を覚えることもなく、猫(ライ)へと視線をとめたままのスザクがベントのほうに歩み寄る。
ゆっくりと伸ばされたスザクの手に、怯えも威嚇もなく、素直に身を預けた猫(ライ)に、スザクは、感動を覚えた。
スザクが猫が好きだというのは知ってはいたが、アーサーに限ったわけではないことが、その表情を見て猫(ライ)にもわかった。
猫が好きなのに関わらず、今まで、猫に引っ搔かれるわ、飼い猫のアーサーには噛みつかれるわ、しかなかったのに、今やっと、その運命から遠ざかった瞬間に出会えたのだと、スザクは感涙していた。
「えっと・・・、私先に行くわね?」
猫(ライ)と二人の世界を作り始めているスザクに、さっきの事をみられたわけではないとほっとしたカレンは、その場を立ち去った。
みたことのない笑顔で撫でるだけに飽き足らず、猫(ライ)の頭に、顔を摺り寄せるスザクに、ライは困惑する。
男として嬉しい状況ではないのだが、今までなかったことに嬉しさをかみ締めてるスザクをどう扱っていいのかわからず、好きにさせていた。
「ニャー・・・(どうするか・・・)」
スザクの腕の中で、自らの起きた問題に溜息のように悲しい鳴き声が猫(ライ)の口からこぼれていた。
やはり、人間の言葉ではないため、スザクに伝わる訳でもないまま時間だけが流れていった。
終わり
PR
この記事にコメントする