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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
コンコン、室内に響いた音を辿るように、窓のカーテンが音をたてて開いた、すると。
「皇女殿下!?」
驚くライに、ユーフェミア・リ・ブリタニアこと、愛称ユーフィが窓越しに、にこり笑顔を向けて片手を振った。
ライは窓を開け急いで外へと出ると、丁度ユーフェミアもライと向き合う形となった。
「どうして、此処に?・・・まさか」
「ええ・・・抜け出してきました。それより、ライ今時間空いていますか?」
「え、あ、ああ・・、ハイ。本を読んでいただけなので・・・」
それを聞いたユーフェミアは両手をパンと胸の前で打って嬉しそうに言った。
「それは良かったです。では、今から付き合ってください」
「は?付き合うって、今すぐですか?」
それに、はいとニッコリと笑って頷いたユーフェミアはライに言った。
「では、時間がありませんので、参りましょうか?」
そう言ってライの手を引っ張って何処かへ行こうとする、ユーフェミアにライが慌てたようにして聞いてきた。
「ちょ、待ってください!。ユーフェミア皇女殿下」
その言葉に前を歩いていたユーフェミアがライを振り返り。
「私の名前は何度も申しましたでしょう?。ユーフィ、と。それから敬語は使わなくて構いません」
「・・では、ユフィ。今から何処へ向かわれる・・・行くんだ?」
「ふふっそれは、着いてからの秘密です」
再び前へと向いたユーフェミアだったが、ライの手を掴んだ手は離さないまま、ライはユーフェミアの行動に唖然としながらも、付き従うほかなかった。
着いた先は、下を見下ろせる高いビルの屋上だった。
屋上へと出れば、いつの間にか離れた手は、屋上の前の方へと行って今はライに向け、おいでと言うように手招いている。
ライがユーフェミアの傍まで近寄っていくと、彼女はライに問い掛けた。
「今、貴方の見るものは、何がありますか?」
その視線を一度見てから、ライは屋上から下を見るようにして答える。
「人と建物と僅かに残る自然です。ですが、その中に渦巻いてあるのは、平和と破壊と争い、ですね」
それにどう思ったのか分からない顔で、ユーフェミアが上空を見上げた。
「では・・・、私が見る先には、何が見えますか?」
「空、ですか?」
ユーフェミアの視線を辿るようにして上を見たライがあるがままを答えると、
「そうですね。地上にある世界はどれも違う言葉や生活がありますが、空は何処へ行っても同じです。私はこの空のように、人の心も何処かに繋がりがあると思うのです。だから、広く深く人の心を繋いでいけたらと考えています。・・可笑しいですか?」
「いえ、人の心はなかなか複雑に出来てますから、貴方の言葉を叶えるのは難しいことですけど、ユーフィと同じように考える人達やスザクもその一人だと思いますし、なによりそれを僕は笑いませんよ」
ライの言葉にユーフェミアの瞳が一瞬開いて、それから、優しく細めながら、ありがとうございます。と口にした。
「嬉しいですけれど、ちょっと、残念ですね」
不思議そうにしたライへと、にこりと笑ったユーフェミアが続けて言った。
「敬語に戻ってますから」
あっと気付いたライが押し黙ると、クスクスと笑いをこぼすユーフェミアを見て、ライも少しだけ笑った。
「それで、ユーフェミ・・ユーフィは、何故僕を此処に連れてきたんだ?」
それに一つ瞬きをした、ユーフェミアは目的を思い出したようにして、
「それは、今からですよ」
きょとんとしたライに笑って、空を指した。
「私が見せたかったものです」
ライが空を見上げ,感嘆とした言葉をはいて、それを眺めていた。
空には一筋また一筋と星が流れて行くそれは、流星群で、伸びた線は空の向こうへと拡散していくのだが、それは複数にその姿を見せては消えていく。
見入るように空を見ていたライを見たユーフェミアは、ライの近くまで近寄った。
頬に柔らかなぬくもりが触れて、ライが隣を見る。
「見えましたか?」
「え?今・・」
それにユーフェミアがクスクスとまた笑って、言った。
「私ではなく、空ですよ?」
「あ、ああ・・・」
空を再び見上げたライに、ユーフェミアが聞こえないように小さく呟いた。
「出来れば本当は、もっと違うことに気付いてほしかったですけど。今日は感謝の印に一つ残しておくだけにしておきますね」
<留め>