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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
続きのない自覚
わすがに開いた扉に無用心だと思いつつも、ライの部屋へと足を踏み入れたルルーシュは脱力する。
着替える間もなく、制服姿のままベットに両手を挙げたまま仰向けに倒れていた。
いや、正確にいえば襟元は開襟されているのだが、隙間から覗く白い肌と鎖骨がいつものストイックな雰囲気を少し崩すようで目を惹く。
近づいて、よくよく見ると顔を覗き込むと伏せられた睫の長さとか、整った鼻梁だとか、呼吸をこぼす薄く開いた唇だとか、男とも女ともつかない中性的な綺麗な容姿に思わず、ごくりと喉が鳴った。
顔を無意識に近づけ、はっと我に返ったルルーシュは、いやいや、ライは親しい友人であり、そんな不埒な感情を抱いたことはないと否定するかのように首を横に振って、身を起こすが片手で隠した顔が赤かった。
ライの近くでくつろいでいたアーサーが、そんな様子に気づいていつの間にか起き上がり、ニャーと鳴く。
カーテンは閉められているから恐らく外からは覗き込まない限りは見えない。
背中越しに扉を振り返るが、扉は閉められたまま、人の来る気配もない。
癖なのか、咄嗟に状況判断したルルーシュは、今なら目撃者はいない(猫は問題外)。
やるなら今しかないと頭の奥底で誰かの声を聞いた。
自分の本音なのかもしれないと、もう一度ライを眺める。
あどけない寝顔は変わらず、すぅすぅっと規則正しい吐息が聞こえるだけ、起きる様子はないと見て、ルルーシュは緊張感に鼓動を高めつつ、片足をベットに乗り上げると、ぎしりと軋む音を聞いた。
少し身じろいだだけで、寝覚めたわけではないと安堵しつつ、ライの顔横に手をついて、起きない様に細心の注意をしながら、ゆっくりと顔を寄せた。
「ライ・・・」
息が触れるほどの至近距離まで顔を近づけたものの、寝ている人間にするのは反則のように思えたのか、また純潔を汚すような後ろめたさを感じたのか、軽いキスを鼻先に留めた。
「こうも簡単だと気が抜けるな」
よく眠っているせいで一向に起きる事ないのに、どう反応を返すか見たかった残念な気持ちと物足りなさを引き摺るようにして、ベットを降りて部屋を出て行った。
扉が閉まるのを見届けたアーサーは、瞼を振るわせで起きるライの上に乗っかり、顔を覗き込んだ。
「ニャー」
「・・・アーサー?」
掠れた声でアーサーを呼びつつも、何かを探すように部屋を見渡す。
「? 誰かがいたような気がするのだが、気のせいだったのか?」
ゴロゴロと喉を鳴らして手に擦り寄るアーサーの頭を撫でながら、誰かにキスされそうになった不思議な夢を思い出す。
顔は良く見えなかったが、自分の知っている人なのに、何故かひどく安心して拒めなかった。
あれは誰なのだろうかと思いながらも、そんな夢を見たことなど知らず、少しだけ悪戯心が芽生え、何故あんな行動に出た自分に恥ずかしさを覚え、ルルーシュは口元を押さえていたのだった。
終わり