コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
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★ お気に入り
★2011/08/29 (Mon)
詰まる呼吸は失くさない
カラスが舞う空は、夕焼色に染まっていた。
地上では、バチバチと焚き火のような音の後は、逃げ回る人の足音と悲鳴。
炎が覆い、人も物も全てを焼き尽く荒れ果てた大地。
何故、こんな現場に自分はいるのだろうか。
理由もわからぬまま。
それらを自分が、ただ呆然と眺める中で、此方へと駆け寄るミレイやスザク達さえも、炎に包まれあっという間に灰になっていく。
大事な人でさえも奪うかのように、あてもなく伸ばした手は届くことなく、ただ目の前の光景を見ているしか出来ない自分に扼腕する。
過去にも似たような光景があったことを頭にふと思い出しながら、遠くのほうで呼びかける声に、空を見上げると、見えたのは、薄暗い自室にある天井と、心配そうに顔を覗き込んでいるナナリーだった。
ああ、夢だったのかと、走った後のように心臓は早まって息急き切ってはいたが、ナナリーの顔を見るうちに自然と現実を思い出し呼吸は安定していった。
前にも魘されて何度も、目を覚ましておきたことはあったものの、起きるとどうしようもない喪失感に襲われ胸を痛めることはあったが、今日はないのはナナリーの手が包み込むようにしてライの手を握っていたからか。
昨日の夜から部屋に泊まっていることを思い出しながら、ライは意識をはっきりとさせるかのように目を瞬かせた。
「ライさん、大丈夫なんですか?」
あれが悪夢であると再確認する前に、涙を湛えて不安そうに見つめるナナリーを安心させるのが先だと思い、ゆっくりと伸ばした手でその頬に触れ撫でて頷いた。
「すまない。君まで起こしてしまったようだ」
しかし、ナナリーは首を横に振って両手に包み込んだままのライの手を強く握り返しながら、
「私の事よりも、ライさんの方が心配です。こんなに汗をかいて」
サラリと前髪を撫でる様に、伸ばした手でライの額の汗を拭うように撫でる。
その手が気持ちよくて、ライは一瞬目を閉じて微笑を浮かべた。
「もしかして、いつも一人でいるときでも、あんなに魘されているんですか?」
どういう状態だったのかは自分でもわからないが、ナナリーが起きてしまうほどだったのか、それとも、此処まで心配させるほどに苦しそうだったらしい事は間違いはなく、ライは優しく目を細める。
毎日というわけではなかったが、正直に言うとさらに不安をあおりそうだと思いライは言葉を選びながら口にした。
「いつもではないよ。今日は偶々見ただけだから、心配はない」
「それならいいのですけれど。ライさんが毎晩魘されているんじゃないかと思うだけで、私眠れなくなってしまいそうですから、無理はしないで下さいね」
「ああ・・・わかったよ」
まっすぐなナナリーの言葉に、頷きつつもライは、嘘をついて欲しくないのは彼女の心情を知りながら、よくよく考えると、ルルーシュと同じく嘘は気になってしまっている自分に、心で苦笑をこぼした。
続く
詰まる呼吸は失くさない
カラスが舞う空は、夕焼色に染まっていた。
地上では、バチバチと焚き火のような音の後は、逃げ回る人の足音と悲鳴。
炎が覆い、人も物も全てを焼き尽く荒れ果てた大地。
何故、こんな現場に自分はいるのだろうか。
理由もわからぬまま。
それらを自分が、ただ呆然と眺める中で、此方へと駆け寄るミレイやスザク達さえも、炎に包まれあっという間に灰になっていく。
大事な人でさえも奪うかのように、あてもなく伸ばした手は届くことなく、ただ目の前の光景を見ているしか出来ない自分に扼腕する。
過去にも似たような光景があったことを頭にふと思い出しながら、遠くのほうで呼びかける声に、空を見上げると、見えたのは、薄暗い自室にある天井と、心配そうに顔を覗き込んでいるナナリーだった。
ああ、夢だったのかと、走った後のように心臓は早まって息急き切ってはいたが、ナナリーの顔を見るうちに自然と現実を思い出し呼吸は安定していった。
前にも魘されて何度も、目を覚ましておきたことはあったものの、起きるとどうしようもない喪失感に襲われ胸を痛めることはあったが、今日はないのはナナリーの手が包み込むようにしてライの手を握っていたからか。
昨日の夜から部屋に泊まっていることを思い出しながら、ライは意識をはっきりとさせるかのように目を瞬かせた。
「ライさん、大丈夫なんですか?」
あれが悪夢であると再確認する前に、涙を湛えて不安そうに見つめるナナリーを安心させるのが先だと思い、ゆっくりと伸ばした手でその頬に触れ撫でて頷いた。
「すまない。君まで起こしてしまったようだ」
しかし、ナナリーは首を横に振って両手に包み込んだままのライの手を強く握り返しながら、
「私の事よりも、ライさんの方が心配です。こんなに汗をかいて」
サラリと前髪を撫でる様に、伸ばした手でライの額の汗を拭うように撫でる。
その手が気持ちよくて、ライは一瞬目を閉じて微笑を浮かべた。
「もしかして、いつも一人でいるときでも、あんなに魘されているんですか?」
どういう状態だったのかは自分でもわからないが、ナナリーが起きてしまうほどだったのか、それとも、此処まで心配させるほどに苦しそうだったらしい事は間違いはなく、ライは優しく目を細める。
毎日というわけではなかったが、正直に言うとさらに不安をあおりそうだと思いライは言葉を選びながら口にした。
「いつもではないよ。今日は偶々見ただけだから、心配はない」
「それならいいのですけれど。ライさんが毎晩魘されているんじゃないかと思うだけで、私眠れなくなってしまいそうですから、無理はしないで下さいね」
「ああ・・・わかったよ」
まっすぐなナナリーの言葉に、頷きつつもライは、嘘をついて欲しくないのは彼女の心情を知りながら、よくよく考えると、ルルーシュと同じく嘘は気になってしまっている自分に、心で苦笑をこぼした。
続く
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