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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
間違うことなく美しかった
肌の寒さが残り春を長くに実感しなかった季節が移り変わり、新緑の景色を持ってきた。
咲き乱れる花々、動き始めた虫達、夏まで待つ暇はないように感じられる。
恋の季節だと言われる春はまだ遠いと思っていた男は、アッシュフォード学園に通う生徒の一人過ぎなかった。
そんな自分が恋をするなど到底思っていなかったが、この現実からは目を逸らせずにいた。
昼休みに、食堂へといつもどおりの習慣で廊下を歩く男子生徒は、退屈な授業から解放された事にグッと両腕を天井へと伸びをするようにしてから、硬くなった首をこきこきと慣らすように運動していると、ふと視界の隅にあるものが目に留まる。
中庭の木漏れ日となるベンチに一人、少年がぼんやりとしていた。
特に珍しい光景ではなかったが、それでも目が逸らせなかったのは、その見た目とそして、一度だけ見かけたものの気になっていたのだが、それ一回きりで会えずにいたあの少年だったからだ。
所詮、一目惚れというのだろう。
男にするものとは生まれてこの方望んだことはなかったが、高鳴る動悸、紅葉する頬の赤みはどう見ても恋してるという自覚はあって、ようやく会えた事から嬉しさは増大するのだが、自分が積極的な性格ではないというよりも、その少年、ライがどこか近寄りがたい雰囲気がある。
よく言えば、遠くからでも見ていたいタイプの美人だった。
微風に揺れる銀白の髪は、太陽の光に反射して光沢を増し眩しいようにも思えるが、見た目にもサラサラと柔らかい手触りを思わせた。
触れることなら触れてみたいと男は思う。
長い前髪から覗く、澄んだ銀灰の瞳は光の加減で薄く青みかがったようにもみてとれ、惹きこまれるほどに美しく、高い鼻梁に薄く結ばれた唇を引立つ、透明感のある白い肌、伸びた長い手足は男というには、制服の上からでも細いように見えた。
生まれ持ってのものなのだろうか、時より伏せた瞳に儚さを感じつつも表情は凛としているせいもあって、この世界から孤立した神秘的な雰囲気が尚目を惹く。
「(話しかけてみたい気はするけど)」
そんな呟きは心の中だけに留めた。
話しかければ彼の声が聞こえるはず、一体どんな声質をしているのか、どんな表情を向けてくれるのか、接点の全くない自分がどんな風に声をかければいいのか、何を話題に話せば彼の興味を惹くのか、そんなことばかりが頭を中をぐるぐるとめぐる中で、現実に引き戻されるかのように違う色が舞い込む。
此方は、生徒全員に顔を知られており且つ特に、女性に人気の生徒会副会長、ルルーシュだった。
多分、続く