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別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
夜が微笑んで 受け入れてくれる
黒の騎士団内部で、呼び出しを受けて向かったライは、扉が開いた瞬間、待っていたかのようにカレンに抱きつかれた。
「ライ、どーして私の傍にいないのよ!」
彼女に普段には絶対に香らないであろう酒の残りが室内を含め、カレンからも匂いライは眉を顰める。
「カレン? 酔ってるのか」
「酔ってる? 訳ないでしょ! 」
目はとろんとして、見るからに酔っ払いだった。
しかしカレンは、未成年だ。
普段大人に混じって、酔っ払いの連中の文句言いながら面倒は見たとしても、自分から酒を要求したことはない。
「あはは! ライ来たの~。こっち来て相手しなさいよ」
「いいわね。あんた、暇なんでしょ」
室内を見ると、ソファにほぼ出来上がった状態で顔の赤い井上と、斜め横に座りコップ片手に怪しく笑うラクシャータがライの眼に映る。
その、瞬時に理解した。
彼女達が無理やりカレンに飲ませ酔わせたのだということに。
「カレンには、どっちかが与えたんですか?」
呆れた様子でソファにいる二人を見つめるライの目は機微してものであったが、酔っ払いに通じるわけもなく。
「そんなことしないわよん。カレンが間違えて飲んだだけだもーん、ははっ」
「ほーら、あんたの分も空いてるから飲みなさいよ」
コップをかざして見せたまま、ぽんぽんと井上とラクシャータの間に座るよう促され、ライの眉は一層寄る。 記憶喪失で実年齢は把握していないとはいえ、今は学生のみの上であるのにお酒を勧めていることに真面目なライは反発していた。
「お気持ちだけで結構です」
ドンっと後ろからというか、腰の辺りにぶつかってきた衝撃に、よろめいたが一歩足が前に出ただけにとどまり、後ろを振り返ってみると、
「また、私じゃない人見てる」
不満げに唇を尖らせるカレンがいた。普段の彼女からは想像できない態度であるが、どことなく小さい子を思わせる態度にも見えライは困惑する。
「どーしてぇ、私が傍にいるのに、他の女に目が行くのよ。ゼロだけじゃなかったのね!」
何故、そこにゼロが出てくるのかは理解しかねたが、カレンはやきもちを焼いてるとは気づけず、ライは酔った恋人の対応に戸惑っていた。
「カレン、とりあえず、部屋に帰ろう。明日も学校で早いだろ」
「嫌!。私が離れている間に、この人たちと飲む気でしょ。そうはいきませんからね」
「行くのは、僕も一緒だ」
「えっ、本当?」
「嘘はついてはいない」
「・・・うん、よーし行こう!」
じぃーとライの顔を凝視した後、その腕に絡んでカレンはそそくさ部屋を出て行こうとするのに、ライは引っ張られる形となった。
「えぇー、もう帰るの? ライと飲もうと思ったのに」
「二人でこれからやりたいことがあるからとかこそこそ話してたわよね」
「なにそれ、如何わしい」
井上の笑い声と共に後ろで気恥ずかしい言葉が聞こえてきたが、ライは目を瞑って聞き流すことにして、小さく溜息を漏らす。
左隣で歩くカレンは、上機嫌といえる満面の笑みで、ライの腕に抱きついていた。
あまりべったりとしたことはないのだが、さっきから腕に当たる胸をどうしたものかと、いや、それ以前に自分の部屋に帰るどころか部屋まで一緒について行きそうなカレンをどうしたものかと思い悩み、また小さくライは溜息がこぼれたのだった。
[留め]