スタートライン上の誓い

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C.C．×ライです。
お話は、続きからになります。

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スタートライン上の誓い


　古びた音を立て開いた扉から、コツコツと床を踏みしめる足布と影が二つ、奥へと向かう。
　窓から降り注ぐ光の粒子はキラキラと帯状の様伸びて床へと陰を作り出す。


「君と会うときは、必ず礼拝堂となっているな」

「・・・私はそうとは思わない」


　先を歩いていたC.C.が振り返ると、黄緑の長い髪がふわりと舞い上がるように広がる。
　

「お前とは必然だと思っているからな」


　嫌に自信げなきっぱりとした口調で、口端を引き上げ目を細めるようにして笑うさまは魔女と呼ばれる彼女に相応しい代名詞だと錯覚させる気がした。


「・・・・」


　呼び出しを受けて此処にきたのは、ブルームーンの日から数えて四、五回程度、いや、あの日から彼女が当たり前のように隣にいることがライの日常となってはいるが、恋人紛いの契約は交わしたものの他に進展はなくいつもどおりだった。
　また何かを言い出されるのか、どちらにしても面倒なものなければと願い、十字架を見つめ無言で立ち止まるライに気づいて、C.C.が足を止めて近寄る。


「ライ。いい物をやろう。手を出せ」


　何かと目を瞬かせるライに、C.C.は目を細めて笑う。


「口約束とならぬうちに念のためだ」


　差し出されたライの繊手を手にとって、手のひらではなく手の甲へと変えて、きらりと光るものを嵌めた。


続く