コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
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★ お気に入り
★2009/11/10 (Tue)
距離は一定、想いは不定
「ご主人様?」
ライの部屋に居候することになったC.C.は、本来の性格を知っている以上、今のC.C.は違和感がぬぐいきれないが、扱いにくいというのはあまり変わっていないような気がする。
「C.C.」
「はい?」
口の端を引き上げるように、もしくは猫の瞳のように企んだ笑いでなく、子供と思える仕草で首を傾げる。
「僕の上で何をしているんだ?」
「ご主人様がお疲れのようなので、マッサージをして差し上げようかと思ったのですが、あっ、ベットにあがるのはいけませんでしたか?」
「・・・」
以前であれば、注文や命令することはあっても、自分から人のためにするような従順な行動や発言はなかった。ライと症状は違っても、ここにいるC.C.はライの知るC.C.とはまた違うのだと、割り切るように目を瞑ると、上半身を起こし、ベットに正座するように座ったまま訴えかけるような上目遣いのC.C.を見やる。
「同室にした事に今更なしに、とまでは言わないが、其処までしなくていい」
断る言葉を口にした瞬間、C.C.が不安げな瞳で見上げて眉を下げる。
幻覚かもしれないが、一瞬だけ子犬のように尻尾と耳が垂れてる光景を目にした。
自分の頭が何かおかしなことになっているのか、それとも、脳内にまで疲れか出たのかとライは額に手を当てる。
すると、心配げにC.C.がライの顔を覗きこむように見つめる。
「ご主人様? どこか痛いのですか?」
ライは自分の本来の性格、過去も含めてまだ思い出してはいないけれど、記憶を失った人間の相手をするのは、こんなにも言い知れぬ気持ちになるのか。自分も似たような感情を他の皆に抱かせてるのかもしれない。
ライも記憶がいつ戻るかを知らないし、目の前にいるC.C.もまたいつ戻るとも知れない。
「ご主人様・・・」
不安定な子供のようにライの様子に心配するのは、もしかしたらライの不安が目の前にいるC.C.に伝わってしまっているからかもしれなかった。
多少の違いはあっても、脳に何らかの影響を与えた為に、過去の自分ではない姿が此処にあるのは、二人とも同じのはず。
「何かあるのでしたら、なんなりと私にお申し付けください」
「・・・ご主人様と君は呼ぶけど、君と主従関係の約束事をしているわけではないのだから、そんな態度をとらなくても僕は追い出したりはしない」
真面目な声に怒りの感情は見られないものの、それでも、不安げに見つめるのは、過去そう行った奴隷生活を体験している為か、そうした自己防衛が身についてしまっている性か、C.C.は態度を変えようとはしなかった。
「ですけど、私は」
見つめ返す瞳は何かにおびえながらも、まっすぐにライへと向けられ、困ったと言いたげにライが溜息を吐くと、びくりッとC.C.は身体を強張らせた。まるで、この後の仕打ちを予想したような反応だが、ライは特に何をするわけでもなく、口にした。
「じゃあ」
笑顔で言えばそれなりに安心させることは出来るかもしれないが、其処まで器用ではないライは、表情こそ変えなかったが、なるべく小さい子に言い聞かせるかのように優しく口調で諭す。
「一つ約束をしようか」
「約束、ですか?」
瞬きを繰り返すように、繰り返したC.C.に頷いて、
「僕は君に命令をしないし、C.C.、君も進んで命令を聞く必要はない。まあ、前にも言った、僕やルルーシュに無断で室内から外に出ないことを除いてね」
「そういうわけには!」
言い募ろうとするC.C.を手で制すように、
「その代わり、僕の事を呼ぶのは、ライと名前で呼んでくれないか」
「ラ、イ?」
「うん。主従関係ではなく、同居人として此処にいるのだから、君が戸惑うことかもしれないけど、今決めるには大事なことなんだ」
「・・・・」
「だが、これは僕からの提案で判断するのはC.C.、君が決めることだ。だけど、共に暮らすのであれば、僕は主従関係ではなく、対等な付き合いを望めることならそう願いたいと思っている」
「・・・・私が決める? ご主人様が私と対等な関係を望んでいる?」
「君の置かれた境遇が、自分で決めるという意思を口に出来なくなっているのかもしれないが、君の今思う意思を僕に聞かせてもらえないだろうか?」
戸惑うように瞳が揺らいでから俯いたC.C.は、頼りがいのない声で口にした。
「私はご主人様の事をご主人様と呼ぶのが当たり前で、そんな風に言われたことはありませんでした」
「うん」
「私がご主人様を名前で呼んでも、本当に良いのですか?」
顔を上げたC.C.が確かめるようにそう言った。
与えられることはなく、望まれることもなく、そうして生きてきた過去のC.C.だからか、不安そうな顔を見せるのは、おそらくそうして自分を維持してきた慣れのせいでもあるのだろう。
それに、ふっと笑うように銀の瞳を細めたライは、
「ライという名前の方が馴染みがあるが、僕もC.C.と呼んでいるように、誰かに名前を呼ばれる方がちゃんと相手を見てるようで、嬉しくならないか?」
「名前を? 嬉しいです」
「では、さっきの約束事の確認に移る。ご主人様と呼ぶ主従関係は本日付けで終わりにして、お互いを名前で呼び合う事。改めて、僕との約束だ」
「っあ ・・・はいっ!」
普段なら絶対目にしない無邪気な笑顔を見せたC.C.に、ライは複雑そうな顔を向けた。
出会った頃からこのままであれば何の違和感もなかったけれど、あの不遜で我が侭で、誰よりも先を見てる魔女にも、偶に見せる人らしい情愛を見てしまったせいか、不思議と単純に嬉しいという感情は起こらなかった。
からかわれたり、振り回されることはあっても、やはりそれがC.C.である態度を見せているほうが安心するのだと。
慣れとは恐ろしいものだと、実感すると同時に、そんなことを考えてる自分にライは静かに苦笑した。
[留め]
距離は一定、想いは不定
「ご主人様?」
ライの部屋に居候することになったC.C.は、本来の性格を知っている以上、今のC.C.は違和感がぬぐいきれないが、扱いにくいというのはあまり変わっていないような気がする。
「C.C.」
「はい?」
口の端を引き上げるように、もしくは猫の瞳のように企んだ笑いでなく、子供と思える仕草で首を傾げる。
「僕の上で何をしているんだ?」
「ご主人様がお疲れのようなので、マッサージをして差し上げようかと思ったのですが、あっ、ベットにあがるのはいけませんでしたか?」
「・・・」
以前であれば、注文や命令することはあっても、自分から人のためにするような従順な行動や発言はなかった。ライと症状は違っても、ここにいるC.C.はライの知るC.C.とはまた違うのだと、割り切るように目を瞑ると、上半身を起こし、ベットに正座するように座ったまま訴えかけるような上目遣いのC.C.を見やる。
「同室にした事に今更なしに、とまでは言わないが、其処までしなくていい」
断る言葉を口にした瞬間、C.C.が不安げな瞳で見上げて眉を下げる。
幻覚かもしれないが、一瞬だけ子犬のように尻尾と耳が垂れてる光景を目にした。
自分の頭が何かおかしなことになっているのか、それとも、脳内にまで疲れか出たのかとライは額に手を当てる。
すると、心配げにC.C.がライの顔を覗きこむように見つめる。
「ご主人様? どこか痛いのですか?」
ライは自分の本来の性格、過去も含めてまだ思い出してはいないけれど、記憶を失った人間の相手をするのは、こんなにも言い知れぬ気持ちになるのか。自分も似たような感情を他の皆に抱かせてるのかもしれない。
ライも記憶がいつ戻るかを知らないし、目の前にいるC.C.もまたいつ戻るとも知れない。
「ご主人様・・・」
不安定な子供のようにライの様子に心配するのは、もしかしたらライの不安が目の前にいるC.C.に伝わってしまっているからかもしれなかった。
多少の違いはあっても、脳に何らかの影響を与えた為に、過去の自分ではない姿が此処にあるのは、二人とも同じのはず。
「何かあるのでしたら、なんなりと私にお申し付けください」
「・・・ご主人様と君は呼ぶけど、君と主従関係の約束事をしているわけではないのだから、そんな態度をとらなくても僕は追い出したりはしない」
真面目な声に怒りの感情は見られないものの、それでも、不安げに見つめるのは、過去そう行った奴隷生活を体験している為か、そうした自己防衛が身についてしまっている性か、C.C.は態度を変えようとはしなかった。
「ですけど、私は」
見つめ返す瞳は何かにおびえながらも、まっすぐにライへと向けられ、困ったと言いたげにライが溜息を吐くと、びくりッとC.C.は身体を強張らせた。まるで、この後の仕打ちを予想したような反応だが、ライは特に何をするわけでもなく、口にした。
「じゃあ」
笑顔で言えばそれなりに安心させることは出来るかもしれないが、其処まで器用ではないライは、表情こそ変えなかったが、なるべく小さい子に言い聞かせるかのように優しく口調で諭す。
「一つ約束をしようか」
「約束、ですか?」
瞬きを繰り返すように、繰り返したC.C.に頷いて、
「僕は君に命令をしないし、C.C.、君も進んで命令を聞く必要はない。まあ、前にも言った、僕やルルーシュに無断で室内から外に出ないことを除いてね」
「そういうわけには!」
言い募ろうとするC.C.を手で制すように、
「その代わり、僕の事を呼ぶのは、ライと名前で呼んでくれないか」
「ラ、イ?」
「うん。主従関係ではなく、同居人として此処にいるのだから、君が戸惑うことかもしれないけど、今決めるには大事なことなんだ」
「・・・・」
「だが、これは僕からの提案で判断するのはC.C.、君が決めることだ。だけど、共に暮らすのであれば、僕は主従関係ではなく、対等な付き合いを望めることならそう願いたいと思っている」
「・・・・私が決める? ご主人様が私と対等な関係を望んでいる?」
「君の置かれた境遇が、自分で決めるという意思を口に出来なくなっているのかもしれないが、君の今思う意思を僕に聞かせてもらえないだろうか?」
戸惑うように瞳が揺らいでから俯いたC.C.は、頼りがいのない声で口にした。
「私はご主人様の事をご主人様と呼ぶのが当たり前で、そんな風に言われたことはありませんでした」
「うん」
「私がご主人様を名前で呼んでも、本当に良いのですか?」
顔を上げたC.C.が確かめるようにそう言った。
与えられることはなく、望まれることもなく、そうして生きてきた過去のC.C.だからか、不安そうな顔を見せるのは、おそらくそうして自分を維持してきた慣れのせいでもあるのだろう。
それに、ふっと笑うように銀の瞳を細めたライは、
「ライという名前の方が馴染みがあるが、僕もC.C.と呼んでいるように、誰かに名前を呼ばれる方がちゃんと相手を見てるようで、嬉しくならないか?」
「名前を? 嬉しいです」
「では、さっきの約束事の確認に移る。ご主人様と呼ぶ主従関係は本日付けで終わりにして、お互いを名前で呼び合う事。改めて、僕との約束だ」
「っあ ・・・はいっ!」
普段なら絶対目にしない無邪気な笑顔を見せたC.C.に、ライは複雑そうな顔を向けた。
出会った頃からこのままであれば何の違和感もなかったけれど、あの不遜で我が侭で、誰よりも先を見てる魔女にも、偶に見せる人らしい情愛を見てしまったせいか、不思議と単純に嬉しいという感情は起こらなかった。
からかわれたり、振り回されることはあっても、やはりそれがC.C.である態度を見せているほうが安心するのだと。
慣れとは恐ろしいものだと、実感すると同時に、そんなことを考えてる自分にライは静かに苦笑した。
[留め]
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