コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
★ カテゴリー
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----LC小説---- BL小説
----LC小説Ⅱ---- BL小説
----小説以外---- その他
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★ プロフィール
HN:
ナッキー観音
HP:
性別:
女性
趣味:
BLゲーム/男主夢小説/小説書き
自己紹介:
(女性主権のBL編)(BL編)ライ・受ラブ同盟
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
別プログは、テキスト中心。
主に、LCライ受けの二次創作小説と名前変換無の夢小説[銀魂おおぶりテニプリ]等を取り扱っています。
↑別プログにて ルルライ話追加しました。二次創作(コードギアスLC、君に届け、黒執事、おお振り、テニプリ、銀魂)&BLとNLのオリジナルストーリーなどまいぺーすに更新中
★ お気に入り
★2009/12/08 (Tue)
蜜色期待
紅葉がまた少し残る季節。ざわざわと冷たい風が葉を揺らす。
まだまだ寒さも少しずつ増していき、素肌は冷えていく。
そうすると、暖かいものが恋しくなる。
「ライ」
「C.C.?」
たなびく黄緑の長い髪、ライの瞳に映したのは、C.C.だった。
彼女はベンキに腰掛けるようにして、手にはビニール袋を抱えていた。
「記憶探しの最中か、それとも、デートの帰りなのか?」
ややからかう口調で目を細めるC.C.に、
「いや、買い物途中だ」
「つまらん。まだ、おつかいを頼まれているのか、お前は」
ライが外へと出ることの理由は、二つ。記憶探しと今のように買い物を頼まれた時ぐらいで、女の事デートするような色めいたことはない。
「・・・C.C.はここで何をしていたんだ」
言い返したとしても、また同じようなやり取りになるだけだと、別の言葉を出したライに、C.C.は隣をトントンッと手で軽く叩いて、座るように促す。無言で、隣に腰掛けたライに、ビニール袋の中をごそごそと探っていたC.C.が、手に取った一つをライに向けて差し出した。
「食べるか」
「これは?」
丸みを帯びた白い物体から、まだ暖かいことを表すように白い湯気が昇る。見たこともないそれを差し出すC.C.に、ライが視線を向ける。
「肉マンだ」
「・・・またルルーシュに内緒で買い物をして怒られるぞ」
押し付けるようにライに肉まんを渡したC.C.は、自分ももう一つ袋から取り出す。ライとは違う色合いなのは、中身が違うということ。
「心配するな。カードは没収されたからな。それでも見ていたら、向こうがくれただけだ」
持っていたその物体が、食べ物といったようにC.C.がかじりながら話す。
本当にそれだけかと問いかけるように視線を向けるライへと、ほのかな香りが鼻をくすぐると、C.C.が一つ差し出す。
それは、先ほどC.C.が一口かじったピザまんだった。
「?」
「いらないのか?。私のは、ピザまん。物惜しそうに見ていたから一口だけなら味見を許すぞ」
首を横に振るライに、C.C.は差し出したそれを自分へと引き寄せ、
「冗談だ。ん、やっぱり、ピザのほうが美味いな」
ここでもまたピザなのかと、呆れそうになるライの事など目を向けることなく、ピザまんをほおばりながら、そんな感想をもらす。
「・・・C.C.」
「二度目はやらんぞ」
「いや、そうではなくて」
「ピザまん以外なら、お前も食べればいいだろう。遠慮するな。肉まんなら、たくさんあるぞ」
ピザまん以外興味ないとC.C.ははっきりと口にする。色合いでピザまんの判別はつけられたのだが、そうなると残りの物はどうなる。
まだ袋にある肉まんと自分の手元にあるホカホカ湯気の浮き立つ肉まんを
見比べて、
「残りの物はどうするんだ」
「お前が食わないのなら、ルルーシュに渡すか見向きもされないか、まあその頃には冷めておいしさが半減するだろうな」
「・・・」
御腹がすいていたわけではなかったのだが、肉まんからほのかに香る匂いと手に移る暖かさに、引き寄せられるように口をつけた。
一口一口噛んだそれが、熱と共にその味が口内に広がる。
味はまずいというより、寧ろおいしいもので、外で食べるせいか肉まんの持つ熱さが喉へと通り、気のせいか先ほどよりも体温が上がっていた。
「おいしい」
無表情ながらもそう口にこぼしたライを見て、C.C.の瞳が今度は嬉しげに細め残りのピザまんへと手をつけた。
二人で揃って、食事をし終わると、休憩の合間にC.C.から話しかけてきた。
「十二月か。・・・お前はイヴは何かあるのか?」
「唐突だな」
「予定がないなら、私が入れてやるぞ」
「予定が入っていたとしたら、どうするつもりなんだ」
その質問に、C.C.は当然であるように答える。
「あっても、私との時間を作るくらいは出来るだろう」
「・・・クリスマスは確か、毎年学園でパーティーがあると聞いたことがある。今はまだ、その準備はないにしても、いづれは忙しくなる。だから、誰かと過ごすことはないだろうな」
「皆で騒ぐほうが好きなのか。お前は」
「誰かと過ごしたいと思う事もない。クリスマスについてはまだ知らぬことも多いのだが、学園で皆が楽しむ行事に参加でき尚且つその手伝いが出来るなら、それで十分じゃないか」
「お前は自分が楽しむことも覚えたほうが得だぞ。あ、そうだ」
思いついたように、C.C.が人差し指をライの胸へと押し当てるようにして、
「誘う相手も誘われる理由も見つからなかったら、私の元へと来い」
「C.C.・・・?」
「パーティーで浮いた存在になるよりは、私といたほうがお前も楽しいだろ」
押すように胸を人差し指で叩きながら、C.C.は言った。それに、戸惑うようにその指とC.C.を見て、ライは、
「楽しい、のか。それは」
「相手もいないとお前も寂しいだろ。退屈しのぎでなら私も付き合える」
「僕が君の相手となればいいのか?」
「ああ、頭の隅にでも入れて、考えておけ。だが」
人差し指を離すようにして、ベンチから立ち上がったC.C.は、肩越しにありかえるようにして続けていった。
「答えは早めにな」
ライをひとり残して、C.C.は背を向けたまま歩いていくのだった。
C.C.の残したいつもと違う笑みの意味を探りながら、ライは空を見上げた。
[留め]
蜜色期待
紅葉がまた少し残る季節。ざわざわと冷たい風が葉を揺らす。
まだまだ寒さも少しずつ増していき、素肌は冷えていく。
そうすると、暖かいものが恋しくなる。
「ライ」
「C.C.?」
たなびく黄緑の長い髪、ライの瞳に映したのは、C.C.だった。
彼女はベンキに腰掛けるようにして、手にはビニール袋を抱えていた。
「記憶探しの最中か、それとも、デートの帰りなのか?」
ややからかう口調で目を細めるC.C.に、
「いや、買い物途中だ」
「つまらん。まだ、おつかいを頼まれているのか、お前は」
ライが外へと出ることの理由は、二つ。記憶探しと今のように買い物を頼まれた時ぐらいで、女の事デートするような色めいたことはない。
「・・・C.C.はここで何をしていたんだ」
言い返したとしても、また同じようなやり取りになるだけだと、別の言葉を出したライに、C.C.は隣をトントンッと手で軽く叩いて、座るように促す。無言で、隣に腰掛けたライに、ビニール袋の中をごそごそと探っていたC.C.が、手に取った一つをライに向けて差し出した。
「食べるか」
「これは?」
丸みを帯びた白い物体から、まだ暖かいことを表すように白い湯気が昇る。見たこともないそれを差し出すC.C.に、ライが視線を向ける。
「肉マンだ」
「・・・またルルーシュに内緒で買い物をして怒られるぞ」
押し付けるようにライに肉まんを渡したC.C.は、自分ももう一つ袋から取り出す。ライとは違う色合いなのは、中身が違うということ。
「心配するな。カードは没収されたからな。それでも見ていたら、向こうがくれただけだ」
持っていたその物体が、食べ物といったようにC.C.がかじりながら話す。
本当にそれだけかと問いかけるように視線を向けるライへと、ほのかな香りが鼻をくすぐると、C.C.が一つ差し出す。
それは、先ほどC.C.が一口かじったピザまんだった。
「?」
「いらないのか?。私のは、ピザまん。物惜しそうに見ていたから一口だけなら味見を許すぞ」
首を横に振るライに、C.C.は差し出したそれを自分へと引き寄せ、
「冗談だ。ん、やっぱり、ピザのほうが美味いな」
ここでもまたピザなのかと、呆れそうになるライの事など目を向けることなく、ピザまんをほおばりながら、そんな感想をもらす。
「・・・C.C.」
「二度目はやらんぞ」
「いや、そうではなくて」
「ピザまん以外なら、お前も食べればいいだろう。遠慮するな。肉まんなら、たくさんあるぞ」
ピザまん以外興味ないとC.C.ははっきりと口にする。色合いでピザまんの判別はつけられたのだが、そうなると残りの物はどうなる。
まだ袋にある肉まんと自分の手元にあるホカホカ湯気の浮き立つ肉まんを
見比べて、
「残りの物はどうするんだ」
「お前が食わないのなら、ルルーシュに渡すか見向きもされないか、まあその頃には冷めておいしさが半減するだろうな」
「・・・」
御腹がすいていたわけではなかったのだが、肉まんからほのかに香る匂いと手に移る暖かさに、引き寄せられるように口をつけた。
一口一口噛んだそれが、熱と共にその味が口内に広がる。
味はまずいというより、寧ろおいしいもので、外で食べるせいか肉まんの持つ熱さが喉へと通り、気のせいか先ほどよりも体温が上がっていた。
「おいしい」
無表情ながらもそう口にこぼしたライを見て、C.C.の瞳が今度は嬉しげに細め残りのピザまんへと手をつけた。
二人で揃って、食事をし終わると、休憩の合間にC.C.から話しかけてきた。
「十二月か。・・・お前はイヴは何かあるのか?」
「唐突だな」
「予定がないなら、私が入れてやるぞ」
「予定が入っていたとしたら、どうするつもりなんだ」
その質問に、C.C.は当然であるように答える。
「あっても、私との時間を作るくらいは出来るだろう」
「・・・クリスマスは確か、毎年学園でパーティーがあると聞いたことがある。今はまだ、その準備はないにしても、いづれは忙しくなる。だから、誰かと過ごすことはないだろうな」
「皆で騒ぐほうが好きなのか。お前は」
「誰かと過ごしたいと思う事もない。クリスマスについてはまだ知らぬことも多いのだが、学園で皆が楽しむ行事に参加でき尚且つその手伝いが出来るなら、それで十分じゃないか」
「お前は自分が楽しむことも覚えたほうが得だぞ。あ、そうだ」
思いついたように、C.C.が人差し指をライの胸へと押し当てるようにして、
「誘う相手も誘われる理由も見つからなかったら、私の元へと来い」
「C.C.・・・?」
「パーティーで浮いた存在になるよりは、私といたほうがお前も楽しいだろ」
押すように胸を人差し指で叩きながら、C.C.は言った。それに、戸惑うようにその指とC.C.を見て、ライは、
「楽しい、のか。それは」
「相手もいないとお前も寂しいだろ。退屈しのぎでなら私も付き合える」
「僕が君の相手となればいいのか?」
「ああ、頭の隅にでも入れて、考えておけ。だが」
人差し指を離すようにして、ベンチから立ち上がったC.C.は、肩越しにありかえるようにして続けていった。
「答えは早めにな」
ライをひとり残して、C.C.は背を向けたまま歩いていくのだった。
C.C.の残したいつもと違う笑みの意味を探りながら、ライは空を見上げた。
[留め]
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