ハイリスク・ハイリターン

ライ受けに燃えてる。勘違いを天然で広げてるスザクさんが好き。
スザク×ライです。
お話は、続きからになります。

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ハイリスク・ハイリターン



「勿論、大好きだよ」


　このときほど、時間を巻き戻したいと思ったことはない。
　偶然だったが、運が悪かった。そう思いたかった。

　スザクの視線はライへと向けられ、アーサーもいるけど、二人きりの生徒会室で、今の台詞。
　そんな時に、揃ってやってきたミレイとシャーリーとニーナとリヴァルが、その現場を目撃したことで、厄介なことになった。


「今の何？　愛の告白？　それとも、私の知らないところでそんなことを言うほどの仲になってたとか？」


　スザクとライの仲良しぶりが怪しいと疑っていたミレイは、何故か嬉しそうに問いかけてくる。


「二人とも、本当に」


　驚くシャーリーとその隣に立つニーナは、頬を染め好奇の視線を向けてくる始末。


「信じてたのに、お前らそういう仲だったのか！」


　人を指差す手を振るえながら、ショックといわんばかりの表情で言うリヴァル。
　やはり、誤解が生まれてる。
　ライが誤解を解こうと、口を開く前に、スザクが天然で返した。


「そういう仲？　どんな仲かわかんないけど、うん、仲はいいよ」


　ライは、頭が痛くなったのは、額を押さえるように俯いた。
　いや、今言うべき言葉は、そうではないだろうと。しかし、否定するまもなく、話は大きくなる。


「やっぱり、あのブルームーンがきっかけ？」


　どこぞの記者のようにインタビューを開始するミレイに、質問はしないながらも、目線は興味ありそうなシャーリーとニーナ、そして、


「まぁ、知ったからって、他言はしないから、そう落ち込むなって」


　知られたことを落ち込んでいると見て取ったリヴァルが、ライの肩を軽く叩いて慰めるようにそう言った。
　スザクと呼ぶように眇めた視線を送ったライに、スザクはこの事態をわかってないらしく首をかしげているのだった。



[留め]