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コードギアスLostcolors、美人のライ受け絶愛プログ。まったり自己満足で書いております。
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★2010/12/27 (Mon)
ワルディーの昼下がりの続きで、ナナリーも登場の
幼少期ルルーシュ×騎士ライです。
お話は、続きからになります。

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誰が立ち止まるものか



「お初にお目にかかります。ルルーシュ様」


 ぴんと伸び背筋を優雅な物腰でその場に膝をつくその姿、主人に見せる騎士のそれと被る。
 いや、実際にはそうなっている。
柔らかな音を立て澄んだ灰青の瞳は、頭を垂れた前髪の向こうへと隠れてしまう。
 勿体無いなと思いながらも、それよりもこの青年が自分の岸と選ばれたことに動揺を隠せないようで、同じように動揺を見せるナナリーではなく、振り返ったのは、微笑む母マリアンヌだった。


「どういうことですか? 母様」

「ふふっ」


 意志の強く輝く自分と同じ紫の瞳を見つめ、その場にしゃがむようにして頬に手を沿える。


「貴方は大事な一人息子。守るのも当然親の役目でしょ。だから今のうちに専属騎士をつけておくのも早いほうがいいと思って、さっきの行動力でもわかるとおり彼が適任だと思ったのよ」


 穏やかに微笑を浮かべるマリアンヌの傍につき従うように立ち、頭を下げると、サラリと灰白の髪が揺れ表情を隠すようにかかる。
 美しい青年、ライを見上げ、ルルーシュは急に自分の専属騎士をつけられ、不快に思ったのは、自分が知らぬところで話が進められていたこと、当事者を無視して騎士を選んでいたことだった。
 知らず口端を噛んだが、知ってか知らすか、母マリアンヌはそんな息子を見て微笑んでいた。



 ルルーシュは足早にナナリーと手を繋いだまま、森にある湖へと畦道を歩いていた。
 ざくざくと砂を踏みしめる音が四つ。
 いや、もう二つ足音が続く。
 護衛がいる事は日常茶飯事の事とあって、たいして気に留めたことはないものの、別の人間だと意識するだけで感情から湧き上がる苛立ちが足早に前へ前へと進む。
 まるでついてくる人物から、逃れるかのように。


「ルルーシュ様」


 背中越しに呼び止められる声は、銀と象徴される色が印象的なあの騎士であることは知っていた。
 城を出ていてから姿を隠していたのか、今はルルーシュでもわかる気配で後をつけていた。
 マリアンヌからの任意でしたがっているとは真面目な男であると、心で毒づきながら、涼やかな良く通る声に耳を傾けることなくルルーシュは声を荒げる。


「来るな!。いくら母さんからの任意受けての事とはいえ、僕は貴様を騎士と認めたものではない」


 そのときの事を思い出して、思わず強く握り締めた手に、ナナリーはどうしてそこまで嫌がるのかと困惑を浮かべ兄を見上げる。


「お兄様」

「ナナリー、行くぞ」


 痛みを訴えるナナリーの視線に気づいて、手を緩めたものの足は止まらず歩き進める。
 ナナリーさえついていくのがやっとだというのに、立ち止まれたなかったのはただの意地だった。



続く

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